株式会社日向屋

私たちの畑は私たちで守る 農人と森の番人プロジェクト
事業者名(会社名) 株式会社日向屋
住所 和歌山県田辺市上芳養755-2
業種 農業
事業内容 農福連携、農業受託、商品開発・販売、農業・狩猟体験

「こうでなくちゃいけない、というのが大嫌いやった」と話すのは、株式会社日向屋代表の岡本和宜さん。田辺市の上芳養(かみはや)地域で新しい農業のスタイルを目指し活動をしています。上芳養地区の人口は約1,700人。主な産業は農業で、紀州南高梅とみかんなどの柑橘類が主力産業です。

そんな地域で実家のみかん農家を継いだ岡本さん。「自分で作ったみかんには、自分で値段をつけて売りたい」との思いから、農作業の合間を縫って、自ら道の駅などへ営業し、独自の販路を拡大してきました。

みかんの販売量が増えたため、他のみかん農家にも声をかけようと改めて地域を見てみると、せっかく苦労して育てた農作物が鹿やイノシシに食べられてしまう獣害問題の深刻さに気付かされました。そこで、農作物を守るために若手農家で立ち上げた狩猟チームが、日向屋のはじまりでした。

メンバー全員が狩猟免許を取得し、野生鳥獣の捕獲に取り組んだ結果、年間120頭程度を捕獲。地区内の獣害問題を減らすことに成功しました。また、捕獲した鹿やイノシシを地域資源として活用するため、ジビエ加工施設を誘致するなど、地域の課題を解決することを仕事にしています。

現在は、狩猟やジビエの活用の他にも、高齢の農家さんから農作業代行を受託したり、地域資源を活かしたグリーンツーリズムの企画をしたりと、地域課題を解決するため、活動の幅を広げています。

もともと、サービス業を経験していた岡本さんは、農業を始めた当初、人と会わないことがストレスだったといいます。しかし、地域の課題を解決し、人との繋がりを作る新しい農業を発信することで「自分に合った農業のかたち」を見つけていったそうです。

今回体験できる内容

今回のしごとくらし体験では、主に冬はみかんの収穫、初夏には梅の収穫体験ができます。

日向屋では農作業だけでなく、地区で収穫されたみかんの商品開発も行っているため、営業、販促なども含めた様々な仕事に触れることができます。

また、希望があれば朝には獣害対策で仕掛けたワナを見にいき、動物がかかっていたら止めさし(※トドメを刺す作業)から血抜き、解体までの見学が可能。

ジビエは臭みが強いという印象を持つ人も多いですが、止めさし、血抜きによってお肉の質が変わるため、繊細な技術を持つプロが行うことで食べやすいお肉になるんだそう。

地域の問題解決をするために活動する日向屋の仕事に触れることで、その土地で暮らす雰囲気がつかめると共に、命をいただくことのありがたみ、農作物を守る活動の重要さを学ぶことができるはずです。

仕事への思い

「地元が大好き」と話す岡本さん。だからこそ「よその地域から来た人を受け入れたいという気持ちが強い」と話します。将来を見据えた持続性のある農業を目指すためには、少し違った目線で今ある課題に向き合うことが不可欠だと考えているそうです。

「僕らはこの地域の目線しかないんで、別の目線を持っている人にこそ気づきを与えてもらえると思っています。ゆくゆくは個人事業主として、自分の農業のやり方を見つけていって欲しいですね。それでまた新たな繋がりや循環が生まれるのが一番だと思います。」

従来の型にとらわれずに道を切り開いてきた岡本さんだからこそ、「よそ者目線」も大切にしているようです。持続可能な地域を目指し活動する日向屋での体験を通じて、感じたことを岡本さんに伝えてみてください。そこから「自分に合った農業のかたち」のヒントが見つかるかもしれません。

体験スケジュール

1日目(13:00~17:00)
1.ごあいさつ、やりたいことや目的の確認
2.日向屋の仕事の説明/見学
3.仕事のお手伝い
・農作業代行
・農産物加工
※日々の仕事によって変更があります。

2日目(9:00~17:00)
1.仕事の見学
・獣害駆除
2.仕事のお手伝い
・農作業代行
・農産物加工

3日目(9:00~15:00)
1.仕事のお手伝い
・農作業代行
・農産物加工
2.最後のまとめ
・体験の感想、質疑応答

補足事項

最少催行人数:1名
宿泊場所 :近隣宿泊施設

体験経費

参加費:無料
宿泊費:5,000円/泊まで補助あり
※初回の体験のみ適用
食費:参加者負担
交通費(自宅~集合場所):参加者負担

体験者の声

日向屋さんには、体験内容以外の非常に多くの体験をさせて頂きました。
セミナーに行っても、表面的な情報しかわからないことに対して、ここまで濃厚な情報体験は今後ないんじゃないかぐらい日向屋さんにはお世話になりました。

得られた情報、体験
・日向屋さんに所属する地域おこし協力隊の方がかなり同じ境遇で(同性、同い年、IT出身、独身)とても価値の高い情報を得られた。
・日向屋さんに関わる人たちの境遇や移住理由を教えて頂けた。
・農業も梅とミカンの両方をさせてもらえた。
・罠にかかった猪の止めを見させてもらった。
・鹿と猪の解体をまじかで見させてもらった。
・各地の商品回収補充の立ち合い。
・中学生の日向屋職業体験への参加。
・新しい商品作成の事業進展をまじかでみられた。
・日向屋さんに初日の夕食で本格的な牡丹鍋を頂いた。
・次の日は、味光路を紹介して頂き地域おこし協力隊の方と飲めました。(30代・京都府在住)
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私の知りたいことに対して真摯に応えようとしていただいているのが伝わってきました。
とてもお忙しいにも関わらず、お時間を割いていただいたことに感謝申し上げます。
日向屋さんがどのような姿勢で経営を進めていらっしゃるか、その理念実現のために様々なことに全力で取り組まれていることを随所で感じることができました。
美辞麗句を並べるのではなく、就農するにあたって覚悟しなければならないことをいくつか示唆いただき、貴重な体験となりました。(40代以上・岐阜県在住)
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3日間だけでしたが、農業と狩猟の両方を経験できたことはすごい体験になりました。
想像よりも現地で体験できるサポートがあるのが本当にありがたい事だと思いました。(30代・大阪府在住)
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