大阪市出身。結婚を機に、奥さんの実家がある阪南市へ引っ越し。その後「田舎で暮らしたい」という思いから、2017年11月にかつらぎ町新城へ移住。念願だった農家として起業し、地域のサポートを受けながら、充実した生活を送る。
自然が好きで田舎暮らしを希望
「小さい頃から自然が大好きで、一人でカブト虫を獲りに行ったり、釣りに行ったりしてました」。
田舎で暮らしたいという願望を子供の頃から持っていた戸田さん。社会人になって大阪市内の飲食店に勤務。料理が好きで、お客さんの「おいしかった」の声を励みに仕事に打ち込んでいましたが、いつしか材料から作りたいという気持ちが芽生えました。結婚を機に、大阪市内から奥さまの実家がある阪南市へ引っ越し。寿司店に勤めていましたが、田舎暮らしをしたいという気持ちは抑えきれず、奥さまに相談。大賛成ではなかったものの、奥さまの実家に近い場所への移住ということで和歌山県北部を中心に移住先を考慮した結果、かつらぎ町新城に決めました。
「新城は緑も水もきれい。それに西日本で初めて山村留学を始めた地域ということで、移住されている方が多く、溶け込みやすかったです。農業ができる所で、妻の実家にも近い。何より人が優しいし、受け入れ先の会長さんが親切にしてくださったので、こちらに移住を決めました」。
周囲のサポートで農家として起業
戸田さんが移住してやりたかったことの1つが農業でしたが、当時は全くの素人。まずは独学で始めました。分からないことは、きゅうり栽培50年のベテランさんや近所の方々にアドバイスをもらいました。今は地元野菜のきゅうり・うすいえんどうを中心に栽培しています。
▲戸田さんが作業しているビニールハウス
「畑やビニールハウス、設備などは地域の方々が気軽に貸してくれました。周囲のサポートがなければここまで大きくできなかったです。農業の他に、土木、造園、水道管修理などの仕事もしています。いろんな仕事に携われるのは良い経験です」。
▲夏場の作業は暑さとの闘い
何でもないことが幸せ
現在は奥さんと4歳の長男、0歳の次男の4人家族。飲食業に携わっていた時は、朝から晩まで働いていて、家にいる時間も少なかった戸田さん。でも今は子供と触れ合う時間が増えました。「上の子が言葉を覚えてきたのですが、コテコテの和歌山弁になっています(笑)」。
休日に家族で遊びに行く大阪。岸和田市へは車で1時間くらい。和歌山市側から大阪に入るより、かつらぎ町から大阪へのアクセスは抜群です。
「夜、ふと虫の鳴き声を耳にする」。「近所の農家さんから買った米がおいしい!」。「自然を肌で感じるのが何より贅沢」。このような何でもないことが幸せに思えるという戸田さん。移住生活を心から満喫しています。
農業を続けて、新城の魅力を発信
地元の会合に1年目から参加し、消防団にも入団。地域にすっかり溶け込んでいる戸田さんは現在、新城の魅力を発信するウェブサイトを制作中。自分が感じたかつらぎ町新城の良さを県外に広くアピールして、新城に来てくれる人がもっと増えたらいいなと思っています。
「僕は若くして移住しましたが、田舎だと誰にでもチャンスはあります。農作物を丁寧に作って消費者に届けることは、自分たちが幸せに暮らすための目標。目標に向けて、かつらぎ町新城に根付いて暮らしていきたいと思っています」。
▲自宅から徒歩3分ほどの場所にある畑にて
戸田農園
URL:http://www.nhc27.jp/