津田 勝 さん

大阪府⇔古座川町

自分好みの清流を求めて、
拠点間移動は車で往復360km

古座川でのカヌー体験に魅了され、大阪と古座川町での二地域居住を開始
カヌーを楽しむだけでなく、当地の仲間とともに、地域おこしにも取り組む

【職業】
会社員(建設会社)

【拠点】
① 大阪府泉佐野市(一人暮らし)
② 古座川町(一人暮らし)

【津田さんの二地域居住ストーリー】
こどもの頃からアウトドア、特に川遊びが大好きだった津田さんは、2009年に知人の紹介で古座川町を訪問。当地でのカヌー体験が忘れられず、それ以降は毎週のように古座川町を訪問するようになり、2016年には中古物件を購入。カヌー仲間との川遊びにとどまらず、美しい古座川を守り、地域を盛り上げるため、当地で出来た仲間とともに、まちおこしイベントにも参加している。

 

1.二地域居住のきっかけ

初めて訪れた古座川町に「沼る」

きっかけは単純に古座川町を好きになってしまったことです。もともとキャンプ等のアウトドアが好きで、川遊びをメインに全国各地を訪れていました。知人から古座川町のことを教えてもらい、初めて訪れたのが2009年でした。その時にカヌーをインストラクターの指導を受けながら体験しました。この時、私は古座川町に完全に「はまり」ました。カヌーを含め川遊びの環境が自分の感覚に合っており、他のどの地域よりもすごく良い所だと感じました。それ以来、年の滞在日数で合計40~50日くらいは古座川町を訪ねました。そして、ついにはこちらに滞在できる拠点が欲しくなり、カヌー仲間を招くことができるような物件を探し、この家を購入するに至りました。

二地域居住のきっかけについて語る津田さん

人工物なしのカヌー風景

2.拠点として古座川町が最適だった理由

自分好みの清流と大阪からのアクセス、周辺の利便性

第2の拠点として重要だった条件は、川遊びがしやすい清流があること、そして、大阪府泉佐野市からの交通アクセスが良いことです。その他は、スーパー等への買物にあまり時間をかけずに行くことのできる利便性です。よく遊びに行った他の地域では、これらの条件を満たしているところは他にはなく、古座川町が最適でした。特に、清流といわれる場所は全国各地や和歌山県内にもありますが、川幅が大きすぎたり、急流であったりします。ところが、古座川の支流については、その透明度や雰囲気が自分の感覚にピッタリと合っていました。泉佐野市からの交通アクセスに関しては、古座川町まで約180キロの距離があります。ただし、高速道路がすさみ町まで延伸してくれたこともあり、今では約2時間30分で、こちらまで来ることができます。時間としては許容範囲内です。

3.住まい探しの方法

インターネット上で物件を探す

和歌山県の空き家物件検索サイト「わかやま住まいポータルサイト」に、古座川町の物件登録はありませんでした。古座川町では、空き家は多いのですが、親族が帰郷した際に利用している物件等が多く、購入できるものは見つかりませんでした。そのような時に、不動産業者の検索サイトで物件を探したところ、町内の物件を発見し、即時購入を決めました。

4.近所づきあい

将来の移住を見越し、ご近所とは良好な関係を築く

将来的には、古座川町に完全に移住したいと思っており、ご近所の方には名前を覚えてもらい、私がどういう人間であるか、知っていただく必要があります。そこで、物件購入当初、ご近所には挨拶回りに行きました。当時の区長にも、完全移住する予定だということは、話していました。このような取組の甲斐もあり、ご近所の方とは仲良くお付き合いをさせていただいております。もちろん、地域の暗黙のルールもありますし、可能な限りご迷惑をかけないように注意していますが、近所づきあいの仕方は、実際に住んでみないと分からないことが多いと感じます。

5.古座川町における活動

「大地を見上げる映画祭」をきっかけに、古座川町で交流の輪が広がる

古座川町で暮らし始めた頃は、カヌーだけが目的でしたので、地域の人との繋がりはありませんでした。ただ、友人達と任意団体を作り、障害をお持ちの方との川遊びイベントを実施した際、古座川町の魅力を世界に広めていきたいと奮闘する方に会いました。そして、その方から、町内外の有志が集い「大地を見上げる映画祭」(古座川町にある国指定天然記念物「一枚岩」をスクリーンに映画を上映するイベント)を開催する予定だと教えていただきました。このイベントに私も参加させていただき、これをきっかけに地域の人達との繋がりが広がりました。ここには、地元に限らず、紀南地域、新宮地域、大阪からも運営メンバーとして参加者がいたので、それらの地域にも友人ができました。次回もこのようなイベントがあれば、積極的に参加し、古座川町を仲間とともに盛り上げていきたいと思っています。

「大地を見上げる映画祭」の仲間たち

6.二地域居住のメリットと今後の展望

二地域居住で生き生き暮らし、古座川町を盛り上げる

先ほどは、いずれは「古座川町に完全に移住するつもり」と述べましたが、当分の間は、二地域居住を続けるつもりです。泉佐野市は、私が生まれ育った街で、そこには長年の友人も住んでいます。そのつながりを完全に断つことは難しいと感じています。また、二地域居住であればこそ、週末ごとに暮らす場所が変化し、見ている景色が変わり、気持ちにも変化が起こり、とてもリフレッシュできます。古座川町に拠点があるからこそ、大阪の友達を招くこともできます。二地域居住で、生き生きとした暮らしを送りながら、古座川町を盛り上げる活動を続けていきたいと思います。次回の「大地を見上げる映画祭」の話があれば、必ず参加しますよ。