岡本 幸介(おかもと こうすけ)さん

岐阜県→すさみ町

岐阜県で会社員として生活する中で、田舎への移住を検討。何度か訪れていた紀南地域が好きだったことから、2017年12月に夫婦ですさみ町に移住。現在は出張マッサージサービスを起業し、地元を中心に活動している。

突然あふれ出す移住への思い

将来的にどこかに移住したいという希望はありましたが、「すぐに」というほどの気持ちではなかった岡本さん。ある日、山梨県富士吉田市への移住者募集に興味を感じ、応募したところ、面接まで進みましたが惜しくも落選。

しかしこの出来事が岡本さんが抱いていた移住へのスイッチを押すきっかけになりました。

「お互い、思いついたら即行動というタイプ。移住について相談した時、主人が参加した上富田町の紀州口熊野マラソンの翌日に観光したときの印象で和歌山がいいなと思っていました。『どこにする?』『紀南でしょ!』みたいなノリでした(笑)」と奥さまの久子さん。

「これまで紀州口熊野マラソンには何度か出場し、その翌日に近辺を観光していたのですが、僕より嫁さんの方が紀南の雰囲気を気に入ったみたい。僕自身は海辺に住みたいと思っていました」と岡本さんは笑顔で話します。

紀州口熊野マラソンに出場して紀南の良さを実感

「移住して欲しい!」熱意が決め手

観光では馴染みのあった和歌山ですが、親類や知人もいなかった岡本さんご夫妻。移住に向けて何をすべきかわからなかったことから、夏の白浜観光の帰りに、和歌山市にある「わかやま定住サポートセンター」へ立ち寄り、古座川町にある「和歌山県ふるさと定住センター」の個別現地案内を紹介されました。

その一か月後に「和歌山県ふるさと定住センター」を訪ねた岡本さんご夫妻。串本町にある短期滞在住宅を拠点に、串本町、古座川町などを巡り、最後にすさみ町を訪れました。

「暖かいイメージがあったので、白浜町、串本町が希望でした。正直、すさみ町を訪れた時は移住先として考えていなかった。でも何度か訪れていると、移住支援担当者や地元の方たちの『移住して欲しい!』という熱意を強く感じました。それが決め手でした」と岡本さんは話します。

今後、移住される方へのアドバイスとして、岡本さんご夫妻は「移住を決めるまでに何度も足を運んだ方が良い」と口を揃えます。

地域では壁をつくらない

こうして岡本さんご夫妻は2017年12月にすさみ町に移住。移住当初は田舎特有のコミュニケーションに悩み、地域に溶け込もうと頑張りすぎた時期がありました。

「地域の獅子舞保存会に演者として参加させていただいたのが大きかった。数少ない地域の若い人たちと仲良くなったことが、地元での生活が楽しくなったきっかけでした」と岡本さんは当時を振り返ります。

「地域の若い人たちは自分からグイグイ来ないように感じます。だから祭りなどに一歩踏み出して参加すると、地域でのお付き合いは楽になります」と話す久子さん。

岡本さんもコミュニケーションの重要性を説きます。
「移住するためにはコミュニケーション能力が重要になる。地域では人との距離感が近いので、壁をつくらず、その距離感に順応していく方が良いですね」。

ストレスの少ない暮らし

移住前はフィットネスインストラクターなどスポーツ関係の仕事に携わっていた岡本さん。移住後はこれまでの経験を活かして、出張もみほぐしマッサージ店「hana-uta」を開業。高齢者やホテルの観光客向けの出張マッサージサービスを行っています。

これまで全国各地のマラソン大会やトライアスロン大会にも出場するなど、身体を動かすのが大好き。オフにはランニング、スイミング、バイクなどでリフレッシュします。

「会社員の時は仕事一筋でしんどいこともありましたが、今、社会人としてはストレスフリー。自分のペースで暮らせています」と岡本さんは笑顔で話します。

自転車レースにも出場するなどアクティブに活動

地元で喫茶店を開業したい!

岡本さんご夫妻にはある目標があります。岡本さんが出張マッサージを開業したのも、2人の将来に向けた第一歩です。

「将来は地域に密着した喫茶店を経営するのが目標です。すさみ町にはおしゃれなカフェはあっても、気軽に老若男女が集まれるような喫茶店はありません。その夢に向かって、少しずつ準備をしていきたいです」と岡本さんご夫妻は将来の夢を教えてくれました。

 

出張もみほぐしマッサージ店「hana-uta」
TEL.070-4453-1983
URL: https://hana-uta.site