荒川 摂(あらかわ せつ)さん

東京都→新宮市

東京都出身。趣味の料理がきっかけで、2016年新宮市へ移住。
2017年8月「Café&創作バル『縁』Enishi(えにし)」を経営。

カスタムペイントから料理の道へ

東京では車のカスタムペイント会社を経営していた荒川さん。
荒川さんが手掛けものは評判が高く、映画『ワイルド・スピード』の車のカスタムペイントを手掛けるなど、ショップ経営は順調でした。しかし開業から6年が経つ頃、トラブルに巻き込まれ、やむを得ず閉店する事に。

料理が好きで、自分で料理した写真をSNSにアップしていたことで、新規レストランの調理担当を探している人から声をかけられ、閉店から2年後の2016年新宮市へ移住しました。
その後、独立開業を目指して退職。

ランチ営業後、ホッと一息

新宮市に根付いていく

「退職してから本当の意味で新宮市での生活が始まった」と荒川さんは話します。
今まで培った料理の腕前を振るうべく飲食店の開業を目指し動き出しましたが、新宮市には人脈が無かったため、苦労も多かったそうですが、持ち前の明るさで徐々に人脈も広がり、現在は開店3年目になります。
肉の仕入業者からは、県内で一番仕入量が多いと言われるほどローストビーフが評判のお店に育ちました。

 

ご縁を大切に

最初のお店を退職した時、新宮市に居続ける決心をした理由は?と聞くと、
「東京暮らしにあまり未練がなくて、歳をとると大自然の有る地域が良いと思うし、何よりご縁ですね。なので店名も「縁」と書いて「Enishi」にしました。」
そんな荒川さんは、新たな名産品を生みだすことを目指して、オリジナル商品の開発もしています。その一つ、地元で昔から愛されている秋刀魚の丸干しを使用し燻製した「金ぴんたん」を地元企業と共同開発で完成させ、2020年2月和歌山県の「プレミアわかやま」推奨品に選ばれました。他にも鯨肉を使用した燻製「鯨ジャーキー」を商品化しました。
自分のアイデアと地元の人たちと協力し新しい名産品を生みだすことで、移住者の自分を受入れてくれた方々へ恩返しができればと考えている。
最近では、地域と馴染み過ぎて関東弁も減り、Iターン者と思われなくなりつつあると笑顔で話してくれました。

燻製することで綺麗な金色になることから「金ぴんたん」と名付ける

鯨肉を燻製した「紀州熊野燻し 鯨ジャーキー」

 

今後の目標は?

「最終目標は、もっと新しい名産品を産み、地域の方々を雇用できる環境を整えたい」。と話してくれました。
商品開発を通じて地域活性化にも取り組み、Uターン者・Iターン者にとって自身の経験やライフスタイルが少しでも良い刺激になればと思っているそうです。

2020年2月、新宮市に和歌山の食材を活かしたお土産店「わがらじまん」をオープンし、ますます忙しくなりそうですが、荒川さんは、「実は釣りが大好きなんだけど、まだ移住してきてからできていないので、釣りをする時間を早くつくりたい(笑)」。と嘆きつつ、忙しさを楽しんでいるようです。

Café & 創作バル『縁』Enishi
新宮市徐福2-2-8 駅前ビーハウス1F
0735-29-7596
メール:setsu.arakawa@gmail.com
Facebook

紀州土産店「わがらじまん」
新宮市徐福1-8-1
0735-28-5566
月曜日定休
営業時間:10:30~17:30