和歌山県串本町出身。大学進学のため上京し、その後、料理人の道へ。2014年千葉県から和歌山市へ移住し、『紀南しょらさん酒場 すず音(すずね)』を開業。紀南地域を中心に和歌山で捕れた魚や地酒などをリーズナブルな価格で提供。
大学進学のため上京
学生の頃から柔道一筋だった鈴木さん。柔道家としてさらなるレベルアップをめざすため、和歌山市の高校から、上京して東京都内にある大学に進学。日夜、稽古に励んでいましたが、料理に対する思いも持ち合わせていました。
「叔父が寿司職人だったこともあり、昔から料理は好きでした」と鈴木さん。料理への思いが募るなか、意を決して大学を退学。料理人の道に進みました。大阪、東京などのお店でおよそ8年間修行。その後、東京出身の妻・かおるさんとの間に授かったお子さんたちと共に、千葉県で暮していました。
居酒屋開業のため移住
そんな鈴木さん一家が和歌山市に移住してきたのは2014年。鈴木さんは居酒屋開業のために、家族を千葉県に残して、ひと足先に和歌山市に移住。店舗探しや開業準備に追われました。
「和歌山市内で空き店舗を6、7軒見学しました。今の場所を選んだのは、大通りに面していない場所で繁盛することができたら、和歌山市でやっていけると思い決めました」と鈴木さんは振り返ります。
そして同年10月に『紀南しょらさん酒場 すず音』をオープン。紀南のマグロやイノブタ、鯨、珍しい地魚、地酒などがリーズナブルに楽しめるとあって、舌の肥えた常連客を中心に賑わっています。
座敷、テーブル席を配した、居心地の良い店内
和歌山市での暮らしは?
鈴木さんの後を追って、かおるさんと子供たちが和歌山市に移住。慌ただしく過ぎて行く日常の中、都会での暮らしが当たり前だったかおるさんにとって、和歌山市での生活は何かと不便に感じたそうです。
「都会で暮らしていた時に比べると、自分自身ができなくなったことも正直多いです。でも水や空気がきれいだし、何より食べ物がおいしい。特に魚が新鮮でびっくりしました」とかおるさん。移住当初は子育ての面でも不安を感じていましたが、学校では先生も生徒も快く受け入れてくれたと笑顔で話します。
「和歌山市に来た頃は、子供たちは2人とも小学生。1クラスが13人くらいしかいなくて驚きましたが、転校生ということでまわりの子供たちが興味を示してくれて、先生たちもとても親切でした。子供たちにとって都会にいる時よりすごく良かったです」とかおるさんは当時を振り返ります。
お客さんの満足を大切に
お店がオープンして5年。良いお客さんたちに恵まれていると話す鈴木さん。和歌山市の良い所として、のんびりできて、人も車も混まないところだと話してくれました。最後にこれからの目標を教えてくれました。
「大きな望みはありません。これからも店を続けていきたい。お客さんに『安くておいしい』と思ってもらえたら嬉しいです」。
紀南しょらさん酒場 すず音
和歌山県和歌山市西仲間町1-41 ヤマイチプラザ1F
TEL.073-425-5510
営業時間/午後5時~深夜0時
定休日/不定休